MacBookでMacOS8.6を起動する手順

IntelMacではMacOS9までのOS環境はサポートされていない...。確かに今のMacBookには、どうしても必要という環境でない。ここ1年振り返ってみても、PowerBookClassic環境を起動したのは、年に数回程度しかなかった。しかし、Parallelsであれだけ快適にWindows環境が利用できるのに、MacOS9以前は全く利用できない、というのも悔しい。そんな時は、SheepShaverの出番です!

準備するもの

事前作業

  1. SheepShaver2.3 MacOS X (Universal Binary)をダウンロードする。(ページの下の方にある。)
  2. 解凍すると、SheepShaver-2.3フォルダが作成されるので、アプリケーションフォルダに移動しておいた。
  3. MacOS8.6インストールCDの中のシステムフォルダから、Mac OS ROMファイルを探して、上記SheepShaver-2.3フォルダへコピーした。
  4. SheepShaver-2.3フォルダを開き、SheepShaverGUI.appを起動する。

SheepShaverの設定

Volumesタブ
  • SheepShaver Settingsウィンドウが開いたら、まずはMacOS8.6の起動ディスクイメージを作成する。
  • Create...ボタンを押して、/Users/zari/Documents/MacOS8.6.imgというイメージファイルを作成した。サイズは1000MB。
  • 1000MBだとサイズが大きいので作成に時間がかかる。作成中のフィードバックがないので強制終了したくなるが、じっと我慢。
  • 無事作成が完了すると、/Users/zari/Documents/MacOS8.6.imgというディスクイメージのパスが追加されている。
Unix Root /Users/zari/Documents/sheep_shaver ......OSX環境とファイルをやり取りする共有フォルダになる。
Boot Form CD-ROM ......起動ディスクを指定する。Anyだとディスクイメージから起動する。上のパスが優先される。
Disable CD-ROM Driver チェックなし ......チェックありだと、CD-ROMが利用できない。
Graphics/Soundタブ
Video Type Window
Window Refresh Rate 60 Hz
Width 1024
Height 600
QuickDraw Acceleration チェックあり
Disable Sound Output チェックなし
Audio Output Device /def/dsp
Audio Mixer Device /dev/mixer
Keyboard/Mouseタブ

デフォルトのまま変更なし

Serial/Networkタブ
Modem Port /dev/cu.Bluetooth-Modem
Printer Port /dev/null
Ethernet Interface slirp ......ネットワークを利用するなら必須
Memory/Micsタブ
MacOS RAM Size(MB) 256 ......仮想マシンに搭載するメモリの容量
ROM File /Applications/SheepShaver-2.3/Mac OS ROM ......インストールCDからコピーしたMac OS ROMのパスを設定
Ignore Illegal Memory Accesses チェックあり
Don't Use CPU When Idle チェックあり
JIT Computerタブ
Enable JIT Computer チェックあり
Enable built-in 68k DR Emulator(EXPERIMENTAL) チェックなし

MacOS8.6のインストールと起動

設定が終わったら...

  • MacOS8.6インストールCDをOSXのデスクトップにマウントしておく。
  • SheepShaverのStartボタンを押すと、MacOS8.6インストールCDから仮想マシンが起動する。
  • ディスクイメージの初期化を確認されるので、Mac OS 拡張 で初期化しておいた。
  • 後はいつものようにインストールをするだけ。
  • インストールが終了したら、一度システム(仮想マシン)を終了する。
  • VolumesタブでBoot FormをAnyにして、Startボタンを押すと、無事、ディスクイメージからMacOS8.6が起動した!


懐かしい初代iMac購入当時の環境が再現された。プラチナインタフェースとプラチナサウンドで操作していると楽しくなる。仮想マシンの操作感は意外と快適だ。これなら実用的にもちゃんと使えるのではないかと思う。

いろいろ

  • MacBook(IntelMac)ではファイル操作でリソースフォークの扱いは無視されるようだ。Unix Rootで設定した共有フォルダ経由でアプリケーションをコピーしても、MacOS8.6環境で実行することが出来なかった。
  • IPアドレス指定でファイル共有も機能するが、頻繁に、接続が解除されてしまう。とても不安定なのでファイルのやり取りには利用できない。(運がいいとコピーできることもあるが...。)
  • そのため、ファイルのやり取りをどうするべきか悩んでしまったが、自分の環境ではCD-Rを利用するのが手っ取り早かった。PowerPC環境でCD-Rにファイルを保存しておけば、直接MacOS8.6環境で読み込めるのでリソースフォークもちゃんとコピーされる。インターネットからダウンロードできないアプリケーションは、この方法でインストールした。
  • MacBook(IntelMac)がちゃんとリソースフォークも取り扱ってくれれば、もうちょっと楽なのに...。

参考

以下のページが大変参考になりました。感謝です!