ADSLの適正料金はいくらなのか?

接続不能

最近、ADSL回線の接続が不安定で困っていた。正常に接続しているよりも、接続していない時間の方が長いのだ...。 調子良く接続していたかと思うと、すぐにいつまでたってもページが読み込まれない状況になってしまい、ここ数日は全く接続できない状態だった。

  • MacBook側の設定は何度も確認してみたが問題は見当たらない。これはプロバイダ側に問題があると判断し、サポートに電話をしてみた。
  • サポート側の端末で確認してもらうと、ADSL信号が正常に送信できない状況になっているという...。結果、ADSLモデムを交換することに。
  • 新しいモデムが届き、接続してみると無事、以前と同じように接続できるようになった。(つまり5年以上レンタルしていた古いモデムが原因だったようだ。)

常時接続の価値

インターネットに全く接続できない数日間、かなり不便を感じた。いつでもインターネットに繋がるということが、如何に当り前の日常になっていたかを思い知らされた。

  • メールのチェック、送信が出来ない。非常に不便、というより隔絶された環境に閉じ込められた気分だ。
  • 日記を書くにも、常にweb検索で調べものをしながら書いていることを実感した。
  • プログラミングするときでも、たった一つのことを調べたいのに調べられず、そこで作業が止まってしまった...。

どうにか、周辺の微弱な電波の無線LANアクセスポイントに接続させてもらって、辛うじてメールの受信だけはしておいた。

ADSLの相場

今回の件でADSLのことを調べているうちに、最近のADSL契約料金は自分の契約よりも、かなり低価格になっていることに気付いた。毎月の利用料金で1000円以上の差があり、各種キャンペーンにより数ヶ月分の利用料金が無料になったり、1年後に10000円以上のキャッシュバックがあったりと、かなりの割安感だ。
今まで、プロバイダ乗り換えの手間と、現状の接続環境が維持できるかどうかの不安から、割高な契約を続けていた。しかし、最近の相場を見ていると、現状のままではかなり余分な費用を負担していると実感し、より良い条件のプロバイダに乗り換える決意をした!

解約の意思を伝えてみる価値はある

早速、現在のプロバイダーを解約することにした。解約の手続きはwebページ上からは実行することが出来ない。電話で解約窓口へ連絡する必要がある。オペレーターに電話が繋がり、解約の意思を伝えてみると...なんと、オペレーターはまだ今年1月からのテストケースなのですがと前置きした上で、特別なお得プランへのコース変更を勧めてきた。特別なお得プランの契約内容は以下のようになる。

  • ADSL 12Mの接続でIP電話付き、月々1997円の料金。(回線使用料、モデムレンタル料等込みの合計金額)
  • 1997円の料金に期間の制限は無く、今後ずっと継続される。
  • 契約は、最低1年間は継続する必要がある。
  • 契約期間が1年未満で解約すると、違約金5000円が発生する。

ややや、と思った。月々1997円はADSL 12Mの条件では、現在の最安値だと感じた。ただし、プロバイダを新規契約の場合は数ヶ月間の利用無料期間や、キャッシュバックがあったりするので、総額の支払いで考えると単純にお得とは言えない。そのことをオペレーターに伝えると、さらに以下の条件を提案してきた。

  • 契約変更後の最初の1ヶ月は利用料が無料になること。
  • 最初の1ヶ月であれば、解約しても違約金5000円は発生しないこと。

この提案で、解約の電話が、コース変更の電話に変わってしまった...。(プロバイダの狙い通りのお客さんになってしまったわけだ。)オペレーターと会話しながら、自分の頭の中では以下のように考えていた。

  • プロバイダの乗り換えとなるとこの後、解約の手続き、入会の手続きがあり、面倒だ*1。コース変更ならこの電話で完了する。
  • 契約を変更した場合でも、ADSLの接続環境が現在より良くなるという保証は無い。違約金の発生しない1ヶ月の試用期間があれば安心できる。

以上のことを考えながら、面倒くさがりの性格のため月々1997円プランに変更してしまった。手間を惜しまなければ、(最低契約期間が1年以下の場合)1年ごとにより良い条件のプロバイダに乗り換えていくのが金銭的には一番お得な方法になるだろう。(キャッシュバックを相殺した総支払額を月割りすると、250円前後になるようだ。)

特別プランは口頭契約

  • 1997円の契約の詳細は、文書でweb上のどこかにあるのか確認したところ、テストケースのため文書になっていないという。
  • それでは、メールで契約の詳細を書いて送信して欲しいと伝えたが、電話での説明しか出来ないことになっているという。
  • それなら、電話を一度切って留守番電話にしておくので契約の詳細を録音して欲しいと言うと、それも出来ないという。

なんと、このプロバイダは顧客側に契約の詳細を証拠の残る形で保存させたくない方針のようだ。これには強く抗議した。そして、現在の通話を録音するのは問題ないということなので、MP3形式で保存しておいた。

つまり、このプロバイダは解約の意思を伝えた顧客に対してのみ、特別プランをお勧めして、契約を継続してもらいたいという姿勢のようだ。何も言ってこない顧客に対しては、今となっては割高な契約を、特別プランの存在を隠してそのまま継続してもらいたいということなのか...。世の中、言った者勝ちとよく言われるが、まさにその通り。(オペレーターは1月からのテストケースと話していたが、おそらく相当以前から同じような契約継続作戦を続けていたと想像してしまう。)

思うところ

携帯電話には辛うじて長期契約割引というものが存在する。ところがADSL光回線の契約では、短期の契約ほどキャンペーン価格によって割安になり、契約期間が長くなるほど割高になるというのが現状だ。結局、3ヶ月の利用料金無料とか、キャッシュバックというのは、何も言わない長期契約者の犠牲の上に成り立っているということだ。(すべての契約者が実質月々250円の利用料金で経営が成り立つとはとても考えられない。)これって以前から問題になっている携帯電話の機種変更の割引と同じ仕組みに見える。消費者はこの仕組みを理解して、価格と手間のバランスを考えておかないと、単なる高額料金支払い者になってしまう。

結論

自分は今まで何も言わない長期契約者であり、良いお客さんであったということに気付いた...。

*1:解約書類の作成、モデム等のレンタル機材の配線替え・梱包・配送、ADSL解約日と工事日の同期、既存プロバイダで利用していたサービスの変更等