OBD2から車のあらゆる情報にアクセスする
最近の車にはほとんど、OBD2(On Board Diagnosis 2nd generation)コネクタが装備されている。OBD2コネクタを経由することで、車に搭載されているコンピューターと通信して、様々な情報を引き出すことができる。
車の状態はメーターや警告灯に表示されるが、それらの情報はほんの一部である。車の内部(センサーやコンピューターユニット間)では、はるかに多くの情報がやり取りされ、最適な状態で走行するための制御が行われているのだ。OBD2コネクタに接続すれば、今までは見えなかった、はるかに多くの情報にアクセスできるようになる。また、メーターなどに表示されていた針の情報を、数値として見ることもできる。センサーやコンピューターが出力する生(未加工)の情報を手に入れられる。
OBD2コネクタを利用すれば、前回問題になった総合航続可能距離が---kmと表示されてしまい、燃料残量が正確に把握できない状況が解決できるかもしれない!
準備したもの
携帯車載ホルダー
OBD2アプリ
- 有料・無料の数多くのOBD2アプリが公開されている。
- 最初は幾つかの無料アプリを試し、OBD2情報を取得できることを確認した。
- 最終的にDashCommand(1200円)を購入。
- 必要な情報が取得できる。
- 機能が豊富である。
- 自分好みのメーターを簡単に追加できる。
接続
- OBD2コネクタに、OBD2ターミナル(ELM327)を接続する。
- アウトランダーPHEVを電源ONの状態にする。(ACCではダメ)
- 選択してしばらくすると、Wi-Fi_OBDIIに自動的に接続した。
- iPhoneのDashCommandを起動する。
- 起動してしばらくすると、OBD2ターミナル(ELM327)と接続状態になる。
DashCommand VEHICLEの設定
- DashCommandを初めて起動した時には、まず車両情報の登録を求められた記憶がある。
- 車両情報の登録を求められない時は、VEHICLE(車のアイコン)をタッチして設定する。
Advanced settings
- ここを設定しておくことで、燃費などがより正確に計算されるようになる。
- Fuel tank capacity(燃料タンク容量)= 45l
- アウトランダーPHEV パンフレットP35のタンク容量。
- Brake specific fuel consumption(実用的な燃料消費率)= 0.45lb/(hp*h)
-
- 燃費計算に使われるらしい。自然吸気エンジンは0.45、過給エンジンは0.55から試してみるらしい。
- 意味:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1138852351
- Volumetric efficiency(体積効率)= 60%
- 燃費計算の補正値として利用される。最初は60-85の値を設定しておくのが良いらしい。とりあえず60%を設定して、計測燃費と実燃費の差が小さくなるように修正していく予定。
- 意味:4ストロークエンジンにおいて燃焼済みの排気と未燃焼の吸気を交換する能力を表す指標で、新気体積が当該気筒の排気量に対する比率を示す。大気圧や大気温度に依存しない指標である為、エンジン性能(能力)を示す指標として使用される。記号は、ηv (イータブイと発音)。
- Tire size specification(タイヤサイズ)= 215/70R16
- 現在履いているスタッドレスタイヤのサイズを入力した。
- Curb weight(車両重量)= 1860kg
- 乗員は乗らずに、車両運行に必要なオイル、冷却水、燃料などを含めた重量。
- アウトランダーPHEV パンフレットP35の車両重量。メーカーオプションの重量も加算した。
- Additional weight(付加重量)= 100kg
- 搭乗者と積載物の合計。
- 自分の体重・キャリア・ルーフボックス・荷物の合計を計算した。
- Maximum engine speed(最高エンジン回転数)= 4500rpm
- 最高出力の回転数を入力した。
- Minimum engine speed(最低エンジン回転数)= 0rpm
- Shift point(シフトポイント回転数)= ---
- トランスミッションがないので未入力とした。
- Speed correction(スピード補正)= ---
- GPS計測のスピードとほぼ一致したので未入力とした。
簡単な使い方
- まずは左上のDASHBOARDS(ハンドルのアイコン)をタッチすると、とりあえずは、いろいろな情報が見られる。
ガソリン残量、ガソリン消費量も問題なく表示されている!
- 最初のページに戻るには、画面をタッチし続ける。
- すると、ページ切替のボタンがリスト表示される。
- Main Menuが最初のページである。
スピード(画面下のスピードメーターのアイコン 左から1番目)
ガソリン残量(画面下の給油機のアイコン 左から2番目)
- ガソリン残量(FUEL LEVEL)は0.0〜100.0%の割合で表示されている。
- その項目をタッチすると、0.0〜45.0Lの容量の表示に切り替わる。
- 容量の表示は、数値に反映されるまで時間がかかる。
- 例1:ガソリンを満タンに入れてもなかなか45L近くまで上昇しない。一方、割合の表示はすぐに100%近くの値になる。
- 例2:DashCommand起動直後は容量の表示が0Lになっていることが多い。しばし待つと、実際の容量が表示される。
ガソリン消費量(画面下のハンドルのアイコン 左から3番目)
- 車のコンピューターはエンジンの空燃比を常時最適にコントロールしている。
- 空燃比が決まることで、エンジンのガソリン消費量が決定する。
- そのガソリン消費量を常時監視して積算していけば、ガソリン消費量となる。
- このガソリン消費量はかなり正確である。(コンピューターが決めた消費量なので)
- 但し、車のコンピューター側には、ガソリン消費量を積算して記録する機能はない。
- よって、DashCommandを起動して常時監視しておく必要があるのだ。
- DashCommandの起動を忘れていたり、未接続だったりすると、その間のガソリン消費量は計測されない。
- ガソリン消費量には、いくつかの計測モードがある。
- 画面下のハンドルのアイコンを、もう一度タッチすることで、計測モードを選択できる。
AまたはB
- Aモード、Bモード、それぞれ個別に0リセットできる。
- リセット時点から現在までのガソリン消費量を計測する。
- Aモード、Bモードの状態で、画面下のハンドルのアイコンを、もう一度タッチすると...
- Aのみリセット、Bのみリセットのボタンが表示される。
時計アイコン 白
- 計測開始から今日までのガソリン消費量が表示される。
時計アイコン 黒
- 計測開始から昨日までのガソリン消費量が表示される。