カメラの知識(露出について)
灯台下暗し。カメラの基本的な知識は、メーカーのサイトで親切、丁寧、体系的に解説されていることが多かった。
- デジタル一眼レフカメラの基礎知識 | ニコンイメージング
- レンズに関する基礎知識 | デジタル一眼レフカメラ“α”(アルファ) | ソニー
- デジタルカメラ講座 | デジタルカメラ LUMIX(ルミックス) | お客様サポート | Panasonic
レンズのF値
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- F値が2倍(F1.0→F2.0)になると、口径は1/2倍になり、面積は1/4倍になることに注意。
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シャッタースピード
- フィルム、または撮像素子(CCD・CMOS)を光にさらす時間を決定する。
- ... 1/30、1/60、1/125 ...のように2倍・1/2倍での変化が1単位。
- 時間が長いほど明るくなる。
ISO感度
- デジタルカメラにおけるISOとは? 高いとどうなる? - [デジタルカメラ] All About
- フィルム、または撮像素子(CCD・CMOS)の光の感度。
- ... ISO100、ISO200、ISO400 ...のように2倍・1/2倍での変化が1単位。
- 値が大きいほど高感度。明るくなる。
露出
EV値
EV値 | -2 | -1 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
絞り | 0.5 | 0.7 | 1 | 1.4 | 2 | 2.8 | 4 | 5.6 | 8 | 11 | 16 | 22 | 32 | 45 | 64 | 90 |
シャッター | 4 | 2 | 1 | 1/2 | 1/4 | 1/8 | 1/15 | 1/30 | 1/60 | 1/125 | 1/250 | 1/500 | 1/1000 | 1/2000 | 1/4000 | 1/8000 |
EV値 | 2 | 1 | 0 | -1 | -2 | -3 | -4 | -5 | -6 | -7 | -8 | -9 | -10 | -11 | -12 | -13 |
ISO感度 | 25 | 50 | 100 | 200 | 400 | 800 | 1600 | 3200 | 6400 | 12800 | 25600 |
1/3段刻み
- ところで、現実の世界はキッチリ1段刻みで動いてはおらず、1/3段刻みだったりする。
- F1.8、F2.5のレンズだったり、
- 1/100のシャッタースピードなんてのもよく見かける。
- 1/3段刻みまで考慮した表を考えると、以下のようになった。(主要な部分のみ)
Ev値 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | ||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
絞り | 1.4 | 1.6 | 1.8 | 2 | 2.2 | 2.5 | 2.8 | 3.2 | 3.5 | 4 | 4.5 | 5 | 5.6 | 6.3 | 7.1 | 8 | 9 | 10 | 11 | 13 | 14 | 16 | 18 | 20 | 22 |
シャッター | 1/2 | 1/2.5 | 1/3 | 1/4 | 1/5 | 1/6 | 1/8 | 1/10 | 1/13 | 1/15 | 1/20 | 1/25 | 1/30 | 1/40 | 1/50 | 1/60 | 1/80 | 1/100 | 1/125 | 1/160 | 1/200 | 1/250 | 1/320 | 1/400 | 1/500 |
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- 絞りは、√2の3乗根刻みで動く。つまり、(√2)^(1/3) = 1.12246205 倍刻み。
- シャッタースピードは、2の3乗根刻みで動く。つまり、2^(1/3) = 1.25992105 倍刻み。
細かい...。
体感露出
- 適正露出を正確に知ろうとすれば、露出計が必要になるのだが、
- ネガフィルムなら、そこまでの厳密さは不要で、適度にゆるい体感露出でも意外によく写るらしい。
- 実際、レンズ付きフィルムという製品もあって、ピント調整なし、固定露出だったりする。それでも屋外ならほぼ満足の写り。
- EV値をISO100固定で考えた時の、絶対的な光量をLV値と呼ぶ。
- おおざっぱに区分すれば、LV(ライトバリュー)値としては以下のように体感できるらしい。
被写体 | LV |
---|---|
快晴の海・山・雪 | 16 |
快晴 | 15 |
晴れ | 14 |
明るい曇 | 13 |
曇・日陰 | 12 |
暗い曇・雨 | 11 |
ナイター | 10 |
明るい舞台 | 9 |
夕暮れ | 8 |
明るい室内 | 7 |
暗い室内 | 6 |
夜景・夜の照明室内 | 5 |
露出表
- そして絞りとシャッタースピードを組み合わせると、以下のような対応表ができた。
F1.4 | F2 | F2.8 | F4 | F5.6 | F8 | F11 | F16 | F22 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
LV1 | 1 | ||||||||||
LV2 | 1/2 | 1 | |||||||||
LV3 | 1/4 | 1/2 | 1 | ||||||||
LV4 | 1/8 | 1/4 | 1/2 | 1 | |||||||
夜景・夜の照明室内 | LV5 | 1/15 | 1/8 | 1/4 | 1/2 | 1 | |||||
昼間の暗い室内 | LV6 | 1/30 | 1/15 | 1/8 | 1/4 | 1/2 | 1 | ||||
昼間の明るい室内 | LV7 | 1/60 | 1/30 | 1/15 | 1/8 | 1/4 | 1/2 | 1 | |||
夕暮れ | LV8 | 1/125 | 1/60 | 1/30 | 1/15 | 1/8 | 1/4 | 1/2 | 1 | ||
明るい舞台 | LV9 | 1/250 | 1/125 | 1/60 | 1/30 | 1/15 | 1/8 | 1/4 | 1/2 | 1 | |
ナイター | LV10 | 1/500 | 1/250 | 1/125 | 1/60 | 1/30 | 1/15 | 1/8 | 1/4 | 1/2 | |
暗い曇・雨 | LV11 | 1/1000 | 1/500 | 1/250 | 1/125 | 1/60 | 1/30 | 1/15 | 1/8 | 1/4 | |
曇・日陰 | LV12 | 1/2000 | 1/1000 | 1/500 | 1/250 | 1/125 | 1/60 | 1/30 | 1/15 | 1/8 | |
明るい曇 | LV13 | 1/4000 | 1/2000 | 1/1000 | 1/500 | 1/250 | 1/125 | 1/60 | 1/30 | 1/15 | |
晴れ | LV14 | 1/8000 | 1/4000 | 1/2000 | 1/1000 | 1/500 | 1/250 | 1/125 | 1/60 | 1/30 | |
快晴 | LV15 | 1/8000 | 1/4000 | 1/2000 | 1/1000 | 1/500 | 1/250 | 1/125 | 1/60 | ||
快晴の海・山・雪 | LV16 | 1/8000 | 1/4000 | 1/2000 | 1/1000 | 1/500 | 1/250 | 1/125 | |||
LV17 | 1/8000 | 1/4000 | 1/2000 | 1/1000 | 1/500 | 1/250 | |||||
LV18 | 1/8000 | 1/4000 | 1/2000 | 1/1000 | 1/500 | ||||||
LV19 | 1/8000 | 1/4000 | 1/2000 | 1/1000 | |||||||
LV20 | 1/8000 | 1/4000 | 1/2000 | ||||||||
LV21 | 1/8000 | 1/4000 | |||||||||
LV22 | 1/8000 |
感度分の16
- もっとゆるい体感露出なら、シャッタースピード=感度分の1、絞り=F16とだけ覚えれば良いらしい。
- 上記を基準に、晴れ、明るい曇、曇か日陰、暗い曇...の順に1段ずつ暗くなると覚える。
なるほど!
検証してみる。
- またしてもフジカラー FUJICOLOR 100の説明書。快晴の屋外では絞りF11、シャッタースピード1/250が適正露出のようだ。
- 感度分の16によれば F16・1/125 になるが、
- 絞りを1段開けて、シャッタースピードを1段上げれば、
- フジカラー FUJICOLOR 100推奨のF11・1/250と同じ!
より一眼レフらしい(ボケのある)絵にしたい場合は、「感度10倍分の5.6」なんていう応用もあるようだ。
- あっ、でも古いカメラには1/1000さえなくて、1/500までの場合が多いのであった...。
セノガイドC
- もっと厳密な体感露出を望むなら、セノガイドCという露出計算尺もある。
経緯
どうしてこんなことを考えるようになってしまったか?というと...
実家で見つけてしまったのだ...。Canon EX EE と書いてある。(過去に誰かが使っていたモノ)
- 50mm F1.8 の明るいレンズのフィルム一眼レフだ。
- ピントはマニュアル。
- AE(自動絞り)機能はあるが、もはや対応する電池は販売されていない...。
- つまり、撮影するには絞り・シャッタースピード・ピントのすべてを自分で操作する必要があるのだ。
このカメラで撮影してみたくなったのであった。
- 40年くらい前のカメラだけど、一体どんな絵に仕上がるのだろう?
- レンズには若干カビが生えている。だけど、ファインダーを覗いた感じはほとんど問題なし。
- 手に取ると、ずっしりと重い。重さを計ってみると930gもある。大きさはD40とほとんど変わらないのにすごい存在感。
- シャッターを巻いて、リリースボタンを押すと、カシャンと心地良いシャッター音。セルフタイマーも付いている。
- ピント合わせのダイアルは、とっても質感が高い。
- 回す指はとっても重いんだけど、ちょっと力を入れるだけで、少しずつ回り始める感触。
- どんな小さなピントの山も決して外さない微調整ができそうな気がする。
- 電気に頼らす、すべてが機械の力で完結する。完全メカニカルなカメラ。
そんな道具が目の前に現れたら、思わず使いたくなってしまう自分が居たのであった。