GXRで撮り続けるよ
ペンタックスリコーから発売されたGR。とっても気になる。現在使用中のGXR+GR LENS A12 28mm F2.5と似ている。リコーの比較表を見るとこんな感じ。
GRがどんなカメラなのかというのは、こちらのページがとても参考になりました。
GXR+GR LENS A12 28mm F2.5とGRの差分
似ているんだけども違いもある。自分の中で気になる主要な違いを比較してみた。
比較項目 | GXR | GR | GRでどうなったか? |
---|---|---|---|
有効画素数 | 1230万画素 | 1620万画素 | 解像度は向上、1画素あたりのサイズは縮小 |
ローパスフィルター | あり | なし | |
F値 | 2.5 | 2.8 | レンズが1/3段暗くなった |
マクロ含めた最短撮影距離 | 20cm | 10cm | 近づける |
画像処理エンジン | GR ENGINE III | GR ENGINE V | |
ISO感度 | ISO200〜3200 | 100 〜 ISO 25600 | 低感度側:ISO-LO(ダイナミックレンジが狭いISO100相当)が正式なISO100となった 高感度側:+3段分高感度に強そうである*1 |
フォーカスモード | マルチAF スポットAF MF スナップ ∞ 被写体追尾AF |
マルチAF スポットAF MF スナップ ∞ 被写体追尾AF 顔認識優先AF コンティニュアスAF |
顔認識優先AFとコンティニュアスAFが追加された |
水準器 | 水平方向のみ | 水平方向 / アオリ方向 | 水平方向=左右の傾き、アオリ方向=前後の傾き |
シャッタースピード | 15 秒 〜 1/3200秒 | 8 秒 〜 1/4000秒 | |
F2.8時最高シャッタースピード | 1/1230 | 1/2000 | より高速なシャッタースピード |
F2.5時最高シャッタースピード | 1/1000 | - | |
液晶モニタ | 92万ドット | 123万ドット | より明るく、高精細なモニターとなる*2 |
サイズ(mm) | 113.9 x 70.2 x 55.6 | 117.0 x 61.0 x 34.7 | 横幅こそ3mm大きくなったが、高さと厚みで劇的に小型化 |
重さ | 370g | 215g | 軽くなった |
最大の違い
- 上記のようにいろいろあるが、やはり一番の違いは大きさ・重さである、と感じてしまった。
- GRでは、様々な項目がより良い方向に性能向上している。
- アップロードされたGRの画像を見ると、素晴らしい写り。
- でも、GXR+GR LENS A12 28mm F2.5で撮影した画像もGRに負けず劣らず、自分好みなのだ。
- 出力される画像に満足できるなら、細やかな性能向上はあまり意味を持たない。
そのように考えた時、一番気になりだしたのは大きさ・重さの違いから来る携帯性であった。
大きさの比較
GRのサイズを体感する時にとても参考になるのは、以下のページ。(感謝です!)
RICOH GR正式発表!ライバルとのサイズ比較表を作ってみた。 : ASPHERICAL WORLD
- GXRと比べて、収納時2cm(1円玉の直径)以上薄くなったカメラの厚みが魅力だと思った。(GXRのグリップ部分よりも薄いのだ!)
携帯性と気軽さの魅力
- GRのサイズなら、場合によってはポケットにも収まりやすい。携帯性が極めて高い。
- 一眼レフと比べれば、GXR+GR LENS A12 28mm F2.5は素晴らしくコンパクトだが、GRはさらに一回り小さい。
- また、多くのコンパクトカメラと同じようにレンズカバーが自動開閉するので、撮影するまでの手順が極めてシンプル。
- GXR+GR LENS A12 28mm F2.5では、レンズカバーの取り外し・無くさないように保持・取り付けの煩わしさがある。
GRの携帯性と気軽さが欲しい
GXRにも、GRのような携帯性と気軽さの魅力が追加されれば、活躍の場面は今まで以上に広がるはず。そんなことを想像しながら、試行錯誤している。
レンズ保護フィルター
- レンズカバーをやめて、レンズ保護フィルターを付けてみた。
- 今まで、そこにレンズ以外の物理的なガラスが存在すれば、どれだけ透明度の高いフィルターであっても画質に影響するのではないか?という強迫観念があった。
- そのため、レンズ保護フィルター(プロテクター)は使わずに、常にレンズキャップの取り外しで撮影してきた。
- ところが、満足できる画像が得られれば、細かな性能の比較は大した意味は持たないということに気付いた時、レンズ保護フィルターの有無が気にならなくなった。
- そして、実際レンズ保護フィルターを付けて撮影してみると、すべてが杞憂だった。
- 自分の目では、その違いに気付けない...。今のところ、まったく問題ない。
- もしかしたら、逆光などの特定の条件では、悪い影響が出る可能性もある。
- でもその時は、レンズ保護フィルターを外して撮影すれば良いだけのこと。
レンズ保護フィルターによって、レンズキャップの煩わしさから解放されてしまった!
- 撮影までの手順がシンプルになり、より多くの場面で撮影したい衝動に駆られるようになってきた。
- 以前であれば面倒を感じてまあいいか、と見逃していた状況でも、素早く取り出して撮影したくなる。
- レンズ保護フィルターは消耗品と考え、これからはGXRにレンズキャップは使わないことにした。
レンズフード
- レンズフードは、逆光に近い状況で撮影する時、画質を確実に底上げしてくれる。
- でも常時取り付けてしまうと、せっかくのGR LENS A12 28mm F2.5のコンパクトさの魅力が半減してしまう。
- よくある一眼レフのレンズフードのように、反対向きに取り付け収納できれば良いのに。
- そこで、モニタを見て光の悪い影響に気付いたら、自分の手をフードにして撮り直し。これで良いかなと思った。
ハンドグリップに交換
- GXRを購入以降、ずっとネックストラップを付けて使ってきた。
- ネックストラップは、大切なカメラの落下を防ぐ極めて有効な解決策である。
- また、shiologyさんおすすめの、ネックストラップを利用した手振れ防止の撮影も実践してきた。
- 557:051117 GR Digital使用に関する質問へのお答え: shiology
- 755-061113 ノイズ低減: shiology
- shiologyさんは、自分がGXRに興味を持って購入するきっかけとなったサイトです。(感謝です!)
- しかし、ある時ネックストラップに疑問を持ち始めた。
- この長いネックストラップの取り回しが、素早くカメラを取り出して撮影するときの邪魔をしているのではないか?
- ネックストラップのたすき掛けでGXRを持ち歩いているときは問題ないのだが、
- バッグ等に入れてある状態から取り出して撮影する時には、長いハンドストラップの取り回しが煩わしく感じるのだ。
- この煩わしさを感じると、サッと取り出して撮影しよう!という意欲を失わせる。
- そこで、ある日ネックストラップを取り外してみた。GXRにはストラップの類いは一切付いていない。
- すると、GXRの扱いに、ネックストラップの時とは違った自由が生まれた!
- 腕を前に伸ばして、首から下げたネックストラップをピ〜ンと張ってカメラを固定する手振れ防止の撮影方法にも、もう縛られない。
- GXRを落しさえさなければ、どのように持って撮影しても良いのだ!
- 気になる手振れは、ネックストラップを使わなくても、それほど気にならなかった。
- シャッタースピードが遅い状況では、息を止めて、心臓の鼓動を感じながら、拍動が終わった瞬間にシャッターを切る。
- 壁等のカメラの固定に使える環境は、最大限活用する。
- その心構えで撮影すれば、ネックストラップを使っていた時とほぼ同じレベルで手振れが防止できると思った。
- そうは言っても、やはり一切のストラップ類がないカメラというのは、落下させてしまう危険性が常にあり、気が休まらない。
- ストラップのないiPhoneを過去何度も落下させている。幸いiPhoneは無事だが、GXRを落とした時のことを考えると怖い...。
- そこで、GXRにグリップストラップを付けてみた。(ハンドストラップも考えてみたのだが、GXRの重さではちょっと頼りない気がしたので)
- しかし、このグリップストラップ、GXRでは意図したとおりには使えなかった...。
- GXRのストラップを通す穴が小さ過ぎて、どう頑張ってもグリップストラップのベルトが通らないのだ。
- また、仮に通せたとしてもGXRのシャッターボタンと干渉してしまって、押しにくくなりそうなこと必至。
- 諦めかけたとき、取説のカメラストラップを併用する使い方を見ていて、閃いた!
- グリップストラップのダイヤル両側のストラップ穴2カ所を利用すれば、良さそう。
- GXRの底面側にグリップストラップを取り付けることになるのだが、手首に通してGXRを持ってみると、がっちりとした一体感が感じられる。
- これなら片手で持ち続けても苦にならない。強く握る必要もなく、力を抜いても落とすことはなさそう。シャッターボタンとも干渉しない。
ウエストバッグ
- 当初、GXRはネックストラップのたすき掛けで持ち歩いていたのだけど、
- 混雑した状況では、常にむき出しのGXRを持ち歩くことは気を使うし、見た目も良くない。
- 冬場にコートのポケットなどに入れて持ち歩くことは可能だが、
- 薄着となる今の季節、GXRをポケットに入れて持ち歩くのは、サイズを考えると難しい...。
GRの機能に近づく
GRにはあるけどGXRにはない機能も、GXRの設定を工夫することで似た効果を実現できるかもしれない。
35mmクロップ
- GRには、35mm相当の画角となるようにイメージセンサーの画像をトリミングして画像出力する機能がある。
- 通常の28mm1600万画素が35mmクロップでは1000万画素に変化してしまうのだけど、1000万画素なら自分としては必要十分な解像度である。
- トリミングなら現像する時に処理すれば良いじゃないかという考え方もあるが、撮影時に35mmの画角で覗いて撮ることとは厳密には違ってくる。
- 公式ブログによると、35mmクロップでは、35mmの画角で見ている範囲で適正露出が計算されるそうだ。
- 一方、28mm撮影して現像時に35mmの画角にトリミングすると、露出は28mmの画角で計算された結果でしかない。
- また、35mmクロップで撮影すると、EXIFの35mm換算の焦点距離に、ちゃんと35mmと記録する芸の細かさもある。
- 35mmクロップには、単焦点なんだけど、28mmと35mm2つのレンズを素早く交換して撮影することに近い効果があるのだ。
- 自分としては、解像度はD40の600万画素でも十分なので、ならば50mmクロップなんて機能があっても良さそうな気がする。
- GRの35mmクロップをうらやましく思いながら、そんなことを想像していて閃いた。
- GXRにもデジタルズームがあるではないかと!
- 「デジタルズーム=トリミング」と思い込んでいたので、今までデジタルズームなんて使ったことなかった。
- ところが、厳密には現像時にトリミングすることとは違う、ということに気付いた時、急に試したくなった。
- GXRで35mmクロップ風のデジタルズームを利用するには、画質・サイズは L を選択しておく必要がある。
- RAWではデジタルズームできない。
- アスペクト比は、16:9、4:3、3:2、1:1、どれでもOK。
- そして、セットアップ >> デジタルズーム切替 = オートリサイズ、に設定しておく。
- もちろん、ズームボタンにはデフォルトのズーム機能を割り当てておく。
- 以上の設定をして、ズーム側のズームボタン長押しで、35mmクロップ風のズームが始まるのだ。
- ズームは段階的にL・M・5M・3M・1M・VGAと変化する。
- L(4288×2848)=28mmは当然として、他のカメラと比べた場合、自分の感覚では以下の画角に近いと感じた。
- M(3456×2304)=35mm相当。
- 3M(2304×1536)=50mm相当。
- ところが、35mmクロップと違って、露出はデジタルズーム前の28mmの範囲で計算されるようだ。
- ズーム倍率が変化しても、露出がほとんど変化しないと感じたので。
- また、デジタルズームした画像のEXIFにも、35mm換算の焦点距離は記録されない。
- GXRのオートリサイズ デジタルズームは、後でトリミングするのと同じ機能なのだ。
- GRの35mmクロップと同等の意味を持たせるには、GXRのモニタを見て露出補正しつつ、撮影するしかない。
- もしかしたら、28mmのRAWで撮って、現像時に露出補正とトリミングをする、というやり方の方が良いかもしれない。
- 但し世界を感じる画角が違うと、シャッターを切るタイミングとか撮りたい視点が微妙に違ってくる、という考えもある。
ブリーチバイパス
- ブリーチバイパスは、過去を回想する映画の1シーンのような、ちょっと色褪せたノスタルジックな雰囲気に仕上げる、GRの画像設定。
- ところが、GXRにはブリーチバイパスの画像設定はない。残念である。
- 機能がないと思うと、余計にGRのブリーチバイパスが羨ましくなってくる。
- GXRでもブリーチバイパスを実現する方法はないのか?調べてみると...
なんと、本家のGR BLOGで紹介されていた!
- 社員奮闘記 | リコー公式ブログ GR BLOG | Ricoh Japan
- 以下のように設定しておくと、ブリーチバイパス風になるらしい。
- メニュー >> 撮影設定で...
- 画像設定で、彩度・コントラスト・シャープネスを設定。
- その下の個別色設定で、色相・彩度とも各色ごとに設定。
- ホワイトバランス補正で、B:1,G:7に設定。
- 画質・サイズで、Lに設定。
- キーカスタム設定で...
- ホワイトバランス補正のMY登録=ON。
- 以上の設定をして、MY1にBleach Bypassとして登録しておいた。
これでMY1に合わせれば、ブリーチバイパス風の写真が出力されるのだ!
- スタンダード
- 以下ブリーチバイパス
*1:ところが、こちらの比較結果を見る限り、GXR A12とそれほど差はないように見える。http://dslr-check.at.webry.info/201305/article_16.html
*2:従来の赤青緑に白の画素も加えて1ピクセルを表現することで、明るさを底上げしているようだ。明るい屋外での見やすさに期待できそう。http://www.monox.jp/img/pentaxricoh_gr_monitor01_s.jpg