正午 = 午前12時の微分的考察

その後も考え続けて、正午 = 午前12時 という定義を微分的に思考すれば、自分が感じている違和感についても、辻褄の合う説明が可能だと気付いた。

違和感

  • デジタル時計の正午は、PM12:00:00 と表示される。
  • OSXのメニューバーのデジタル時計も正午は、午後12:00:00 と表示される。

正午にAM12:00:00、午前12:00:00、の一瞬が見えないのはなぜだろう?

微分的思考

  • 12時間方式の時間表現を時系列に従って並べてみる。
  1. 午前11:59:59
  2. 午前11:59:59.9
  3. 午前11:59:59.99
  4. 午前11:59:59.999...
  5. 00:00:00 ここに午前と午後の境界がある。
  6. 午後00:00:00.00...1
  7. 午後00:00:00.01
  8. 午後00:00:00.1
  9. 午後00:00:01
  • ところで、時計の針は「12」から始まるので、慣例的に0時=12時と曖昧に考える癖がある。置き換えてみる。
    • 厳密に数学的な思考で考えれば、本来、12進数に「12」という表現はないはずなのだが...。
  1. 午前11:59:59
  2. 午前11:59:59.9
  3. 午前11:59:59.99
  4. 午前11:59:59.999...
  5. 12:00:00 ここに午前と午後の境界がある。
  6. 午後12:00:00.00...1
  7. 午後12:00:00.01
  8. 午後12:00:00.1
  9. 午後12:00:01
  • 5項目の表現を見比べてみて、
    • 00:00:00なら、午後が自然な表現と感じる。(数字の連続性が途切れているので)
    • 12:00:00だと、午前でもあるし、午後でもあるように感じる。(数字の連続性が継続しているので)
  • 仮に、午前と定義してみる。
    • 午前11:59:59.999...
    • 午前12:00:00 ここに午前と午後の境界がある。
    • 午後12:00:00.00...1
  • 仮に、午後と定義してみる。
    • 午前11:59:59.999...
    • 午後12:00:00 ここに午前と午後の境界がある。
    • 午後12:00:00.00...1
  • どちらで定義しても、正午を1ミリ秒でも、1マイクロ秒でも過ぎれば、午後になることは明白である。
  • だから、デジタル時計は、昼の11:59:59から始まる1秒間を「午前」と表示して、昼の12:00:00から始まる1秒間を「午後」と表示する。
    • 理にかなった仕組みである。

正午の定義

  • では、正午は午前なのか?午後なのか?
  • その答えは、午前でもあり、午後でもある、が正しいだろう。
  • 正午というのは、境界を表現する言葉で、時間的な長さは0秒である。
  • 午前は正午に終わり、午後は正午から始まる。

正午は何時なのか?

  • 午前の終わりとして表現する場合、正午 = 午前12時
    • 但し、午前12時1分以降の12時台は、すべて夜中と考えるべきだろう。
  • 午後の始まりとして表現する場合、正午 = 午後0時
    • 同様に、午後12時1分以降の12時台は、すべて昼間と考えるべきだろう。

状況によって使い分ける必要がある。


例:

  • 午前12時までに提出してください。( = 昼間の12時まで)
  • 午後12時30分までに提出してください。( = 昼間の12時30分まで)
  • 午後12時までに提出してください。( = 夜中の12時まで)

時刻って、むずかしい...。

自分の頭の中

  • 0時は始まりを意味する状況で使う。
  • 12時は終わりを意味する状況で使う。
  • 12時を含む表現は曖昧になるので、0時に変換したり、昼か夜を明記した方が間違いを防げる。