PHEVで変わった運転感覚
振り返ってみると、これまで常にエンジン回転とトルク出力に縛られた運転をしてきたことに気付く(かれこれ20年以上、自分がマニュアル車ばかり運転してきたからかもしれないが)。ところが、アウトランダーPHEVを運転するようになって、エンジン回転とトルク出力の関係をまったく気にしなくなってしまった!
- エンジンが最大トルクを出力するためには、ある程度の回転数(少なくとも1000回転以上)が必要である。
- 一方、モーターの場合は0回転から最大トルクを得られる。
次世代電気自動車『i MiEV』の開発(第二報)
- たとえスピードが0km/hでモーターが止まっていても、アクセルを踏んだ瞬間に、アクセル開度に応じたトルクで走ろうとするのだ!
- 20年以上エンジンの制約に縛られてきた自分が、この違いに気づいた時、価値観が変わってしまった。
- もはや、エンジンやモーターの回転数を気にする必要はない。
- 必要な時に、必要なだけアクセルペダルを踏み込めばいいだけ。
- アクセル開度に応じた電力が供給され、必要なトルク(加速力)がタイムラグなく発生する。
- トランスミッションがないので、変速は一切なし。その加速はどこまでも途切れず、滑らか。
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- パワーメーターはその瞬間に供給されている電力を教えてくれる。
- その電力は、発生トルクに比例するはず。(ある回転数までは)
- ドライバーは、アクセル開度と回生レベルを最適にコントロールすることだけに集中すればいい。
- PHEVは、アクセルペダルを踏み込む早さとその量を敏感に感じ取る。
- 必要に応じてエンジンも稼働させ、要求された電力を素早く供給する。
- 但し、できることならエンジンには停止していてもらいたい。
- アクセルをゆっくり踏んで、パワーメーターの針を12時までの範囲(Eco)に収めておく。
- そうすればバッテリー残量のある限り、静かで滑らかなモーターのみを使って走り続ける。
- バッテリー走行を続ける限り、ほとんど無音の中で加速する。
- 電車が発進する時のようなモーターの唸り音が聞こえるのみ。(遠くでウィーン)
- エンジン車に乗っていた頃の、以下のような意識はなくなってしまった。
- 自分が運転するエンジン車のトルク性能に合わないペースになってしまうと、燃費も悪く、ストレスも溜まっていた...。
- 一方、PHEVには苦手なペースというものが存在しない。
- 必要な時に必要なだけ、アクセルをコントロールするだけでいい。
- 回生ブレーキもあるので、無駄なブレーキという意識も半減した。
- 道がどのようなペースで流れていても、余計なことを考えずに、スピードをコントロールするだけでいいのだ。
- 回転数も気にせず、シフトアップ・シフトダウンもないので、楽なもんである。
- 強いて言えば、エンジンが稼働するほどのアクセル開度にはならないように心掛ける程度。
- 運転が暇になったとも言えるのだけど、別の要素に注意を向けると、また運転が面白くなる。
- アクセル開度と回生ブレーキのレベルによって、燃費走行もできるし、スポーツ走行っぽくもなる。
- セーブモード・チャージモード・エコモードなどの組み合わせによって、いろいろな走り方ができる。
- それぞれの走り方にどのような利点やマイナス面があるのか、探りながら運転してしまう。
2ヶ月近く乗ったが、今のところ試したいことが山ほどあって、楽しい。面白すぎる!
象徴的な性能
- 車重:1840〜1860kg
- 前後2モーター(164ps/33.9kgf・m)
- 前モーター:82ps/14.0kgf・m
- 後モーター:82ps/19.9kgf・m
- モーターは0回転から最大トルクを出力可能
- トランスミッションなし
- 前モーター2速相当の減速比でホイールへ接続(9.663)
- 後モーター3速相当の減速比でホイールへ接続(7.065)
- 前後モーターの最大トルクの差を減速比で調整している。
PHEVのS-AWCは、コーナリングの際、必要に応じて内輪にそっとブレーキをかけてやるのが、基本の考え方。
三菱アウトランダーPHEV Gプレミアムパッケージ(4WD)【試乗記】 成り立ちは電気自動車 - webCG
左右輪の差動を吸収するLSDの機能も、スリップしたタイヤにブレーキをかけることで代用する。
前後輪ともオープンデフで、LSD機能を持たない。
メモ
- パドルシフトの+を長引きすると、Dポジションになる。
- Dポジションは、B2の回生レベルと同等。
- パドルシフトは、素早い連続操作にも正確に反応する。
- 一方、セレクターレバーは、1秒以上の操作間隔が必要。
- 1秒未満の操作間隔では、2回目以降の操作が無視される。
- 回生ブレーキは、満充電に近いほど効きが弱くなる。
- 満充電の時はまったく効かない。
- パドルシフトで頻繁に回生レベルを調整しても、燃費はそれほど変わらない。
- フットブレーキも、ブレーキペダルの踏力に応じて、可能な限り回生するので、
- 回生レベルをB0に固定して、素直にフットブレーキを使った方が楽である。(燃費走行をしたい時は)
- B0にすると、アクセルオフ時のモーターの回転抵抗が0になる。
- アクセルオフ時も若干の電流を流し続け、モーターの回転抵抗を打ち消している。
- 助手席側ドアミラーが死角となり、左方向の見切りが非常に悪い。
- 特に道路に右折して侵入する時、左から接近してくる車・自転車・人を確認しずらい。
- ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)稼働中はDポジション固定、前方の車速に敏感に反応するので、燃費はそれほど良くならない。
- B0ポジションで、車間距離の許容範囲を広げたACCにすれば、もっと燃費が良くなりそう。
- 現状のACCの仕様なら、B0ポジションにして、自分で丁寧に運転した方が燃費が良くなる。
- 急速充電中は、パワーボタンをOFFにしなければならない。
- パワーボタンをACCまたはONにした瞬間に、急速充電はキャンセルされる。
- 急速充電中はプレ空調できない。
- 普通充電中はプレ空調可能。
- タイマー充電1:00-8:00の設定で、5:00の時点で充電100%が終了していても、
- 7:00からプレ空調を設定しておくと、プレ空調が始まると同時に充電が再開される。
- フル充電設定=ONの場合、タイマー充電の終了時間に関係なく、満充電になるまで充電し続ける。
- 駆動用バッテリーから補機用バッテリーへ1回/日、14:00より最大20分間、自動充電する。
- エンジンオイル・オイルフィルターの交換時期は、15000kmまたは1年(シビアコンディションの場合は、その半分の期間)
- 室内からも、手動でテールゲートを開けられる。(マニュアル 4-20)