新聞のトップ記事とは何か?
2009.11.2の読売新聞のトップ記事は、「PC省エネ集中管理 NECが企業向けソフト : 金融ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)」であった。
- まずタイトルを見て疑問が浮かび、内容を読んで再び疑問が浮かぶ...。
- PCの省エネを集中管理することは、新聞のトップ記事になるほど画期的なことなのだろうか?
- トップ記事とは、どのような基準で決まるのだろうか?
- トップ記事はどうやって決めるのですか : よくある質問 : お問い合わせ : 読売新聞
- 責任者が集まって決めるのは分かるのだが、どのような基準かは全く書いていない...。
- 自分としては、その下にある「暫定税率廃止は「慎重に」…分権委勧告素案 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)」の方が重要に思える。(PC省エネ集中管理よりは)
過去3ヶ月間にパソコンがどう使われたか、利用者の行動パターンをキーボードやマウスの動きから記憶・学習する。...(中略)...利用者がパソコンを使っていない時間を把握。そうした時間帯になると電源を入れたままの状態ならば自動的に「スタンバイ」や「休止状態」に切り替えてムダな電力を使わないようにする仕組みだ。
- 例外的に、いつもは外回りの時間帯に使っていても、スタンバイしてしまうのだろうか?あるいは、内勤の時間帯に外回りしていると、マシンは起動し続けることになるのだろうか?
- 3ヶ月間も、そんなに高度に記憶・学習しなくても、5分間使っていなかったら「スタンバイ」や「休止状態」でも良いのではないか?
ソフトはパソコン1台単位で組み込み、1台ずつの消費電力や電力料金、温室効果ガス排出量などのデータがインターネットを通じて一元管理できる。
- そもそも、PCの省エネを集中管理する必要があるのだろうか?
- 個々のマシンごとに省エネルギー設定をしておけば、それで問題ないのではないか?
- もしかして、どれくらい削減できたかを計算するために必要?
部や課、全社的な排出量の削減目標を設定、達成できそうにない場合は、社員のパソコンに注意を促すメッセージを出す。
- 「パソコンの使い過ぎです」と、表示されるのだろうか?
- しかし、必要だから使っているのであり、注意されたからといってパソコンの使用をやめるわけにはいかない...。
...(中略)...実証実験では消費電力が2割超削減できたという。価格は1000台に導入した場合で年間96万円。1台からでも受け付ける。
- 果たして、1000台のパソコンの消費電力を2割削減するために、年間96万円を支出する企業なんてあるのだろうか?
- パソコンを最も省電力な設定で運用していれば、消費電力を2割も削減する余地はないような気もする。
- もし、2割削減できるのであれば、業務であまりパソコンを使わない部署で、かつムダに起動している時間が相当長いはず。
- 今時、セキュリティに注意深い企業であれば、昼食・休憩・外出等で離席する場合は、電源OFFかスタンバイ状態にして、復帰する時にパスワードが必要な設定にしていそうだ。
- もし、未使用時にスクリーンセーバーが稼働しているのであれば、それをスタンバイ状態に変更するだけでも相当な省電力が見込めるはず。
- 読めば読むほど、突っ込みどころ満載な記事だと思ってしまった。
- もしかしたら、この記事がいまいち核心を捕らえていないのかもしれないと思い始め、本家のページも確認してみた。
- 概ね、思い描いていた通りだ。ただ、見た目が楽しそうな省エネ情報のウィンドウが表示されることは発見だった。
- もし、このソフトウェアがヒットするとしたら、省エネ情報を表示するウィンドウで多くの人を魅了する、ということになるのだろうか...。
- しかし、個々のパソコンで省エネルギー設定をちゃんとしておけば、エネパルPCのようなお知らせ情報は表示されないけど、同等か、それ以上の省エネ効果があると思う。
- 果たして、省エネルギー設定だけでは、不足なのだろうか?自分は十分だと思うが...。
- そういえば、プリウスにも電気で走っているか、ガソリンで走っているか、楽しいそうな情報を発信するメーターが付いている。
- また、太陽光発電でも、現在の発電量、売電量、を表示するメーターがある。そのメーターを見て、「家主がただいま売電中で、先月は売上oooo円でした」なんて楽しそうにインタビューに答えているのをよく見る。
- プリウスよりもエコなのは、たぶん軽自動車であり、太陽光発電よりも太陽熱温水器の方が、たぶんエネルギー効率は良いのに。
- なのに注目されて売れているのはプリウス・太陽光発電であり、軽自動車・太陽熱温水器にはあまり話題性がない。エコ減税とか、エコポイントとか、もっと幅広い商品を手厚く対象とするべきなのに。
- やっぱり人々は目に見える、分かり易い情報を求めているのだろうか?そして、そうゆう情報を表示した商品が勝ち組なのだろうか?(そういえば、自分もまた、CUIなコマンドラインは苦手で、専らGUIなOSでMacBookを操作しているのだが...。)
- しかし、重要なのは目に見える情報ではないことが多い。目に見える情報の裏にある情報を読み取る力が必要だと思った。(GUIなOSを操作する時も同じ)
- エネパルPCを開発する手間、広告する手間、販売する手間、1000台にインストールする手間、うまく動かない時にサポートする手間、余分に96万円(初期費用16万、年間80万円)支出する費用、サーバーの稼働費用、そうゆう諸々の手間や費用で消費電力の削減20%程度では相殺されてしまうのではないか?と感じてしまう...。(また、きちんと省電力な設定になっているマシンに対しては、ほとんど効果はないと自分勝手に予想する。)
素人が考える省エネPC
- 買い替える時は、デスクトップPCをノートPCに変更する。
- そもそも、外出の多い部門に一人1台のパソコンは不要で、実はiPhone・iPod Touch等のPDA的な何かで十分なのではないか。
- ノートPCは、デスクトップPCより高価なのが難点だが、PDAなら安価で、かつ消費電力も無視できるくらい小さい。
- 必要な時は、複数ユーザーで共有するパソコンを利用してもらう。
- もし、iPhone・iPod Touchにキーボードが接続できるようになれば、ちょっとした文書作成にも十分な性能だと思う。(現在、接続できないが...。)
もしかしたら...
- この日はちょうど、読売新聞の創刊135周年だそうだ。(トップ記事の下に出ていた)これを機に、トップ記事にも広告を出せるようになったのだろうか?
- 読売新聞は1994年以降、発行部数1000万部を維持しているそうだ。すごい影響力かもしれない。
独りよがりな妄想が続く...。