最高の辞書環境を目指して
Mountain Lionに移行して、初期インストールされる辞書の種類がガラッと変更された。日本語系の辞書を比較してみるとこんな感じ。
OSX 10.6 Snow Leopard OSX 10.7 Lion |
OSX 10.8 Mountain Lion | |
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英和/和英辞典 | プログレッシブ英和・和英中辞典(小学館) | ウィズダム英和・和英辞典(三省堂) |
国語辞典 | 大辞泉(小学館) | スーパー大辞林(三省堂) |
類語辞典 | 類語例解辞典(小学館) | ... なし ... |
- どうやら出版社が、小学館から三省堂へ変更されたようだ。
- どちらも素晴らしい辞書を出版されているので、変更されたことに異議はないのだが...
- Mountain Lionでは、類語辞典が収録されていないのだ...。(ガーン)
- 三省堂でも、三省堂類語新辞典という素晴らしい類語辞典を出版されているのに。
なにゆえ、Mountain Lionでは類語辞典がなくなってしまったのか?
類語辞典は何かモノを書くときに、より素晴らしい表現方法を発見したり、言い回しの微妙な違いを見つけたり、同じ意味の文章で文字数を調整したい時などに大活躍していた。一旦、類語辞典の恩恵を体験すると、それなしの環境がとても頼りない、薄っぺらな環境に思えてくる。とにかく、自分の稚拙な語彙を補ってくれる偉大な辞書であった。
以前はWeb検索のシソーラスを活用していたが、Spotlightから辞書検索して、英和・和英・国語・類語・Wikipediaなど、素早く横断的に検索できる環境を知ってしまったら、もう後戻りできない。そこから類語辞典が抜け落ちてしまうなんて、自分にとってあり得ない環境なのだ...。*1
辞書はどこにあるのか?
OSXのLibraryフォルダにはDictionariesフォルダがある。Dictionariesフォルダは2つの位置に存在している。
- (ルート直下の)/Library/Dictionaries = 辞書.appが利用する辞書
- (ホーム直下の)~/Library/Dictionaries = ことえりが利用する変換辞書
つまり、1.(ルート直下の)/Library/Dictionaries に辞書をインストールして、辞書.appの環境設定に表示され、有効にできればそのまま使える可能性があるのだ。
つまり、やろうと思えば、Lion・Mountain Lionの両辞書を融合した、魅力あり過ぎの辞書環境にできるのである。
ライセンス
- 但し、上記の辞書環境にすることは、OSXのライセンス上OKなのか、Appleに確認していない。
- 自分はMacBook Pro Retinaを使用しており、そのマシンにはLionが初期インストールされていた。
- そして、Mountain Lionへの無料アップグレードライセンスにより、アップグレードしている。
- タイムマシーンには、Snow Leopard以前から引き継がれるOS環境も、Lion環境も残っている。
- Mountain Lionにアップグレードして、バックアップから必要なファイルを復元することは、問題ない気がする。
- 以上は、アップル - Legalをざっと読んで感じた自分の印象。
辞書.appのショートカット
- 辞書.appが起動したら、command-0で「すべて」の辞書を横断的に検索できる!
- 辞書の選択は、優先順位が高い辞書から、command-0、command-1、command-2...と設定されている。
- (辞書.appのツールバーに並ぶ辞書の通りである。左側の優先順位が高い。)
- Spotlightの辞書検索の直後に検索されるのは、辞書.appの環境設定で最優先の辞書である。
- 最優先の辞書 = 環境設定で一番上の辞書
- ドラッグすれば、優先順位は変更できる。
- 但し「すべて」を最優先にする方法を知らないので、command-0(0=ゼロ)のショートカットに頼っているのだ。
control-space、単語入力、command-d、command-0(0=ゼロ)
- この一連の流れが、身体に染み付いてしまいそう。
- その他の辞書.appのショートカット。
トラックパッドを3本指タップ | マウスカーソル位置の単語を辞書で調べる(ことえり基準で単語に区切られる) |
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command-control-d | 〃 |
テキスト選択してcommand-control-d | 選択したテキストを辞書で調べる |
command-[・] | 前のページに戻る・次のページに進む |
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command-shift-{・} | ツールバー左・右の辞書へ切り替える |
command-option-f | 辞書で単語を検索する |
command-f | 表示されている辞書ウィンドウ内の語句を検索する |
辞書.appの環境設定
- 大辞泉は「縦書き」可能!
- Wikipediaは複数言語検索が可能!
- 同時にWikipedia検索できるのは、どれか一つの言語のみ。
- Snow Leopardの頃は、同時に複数言語検索できたはずなのに...。
ターミナルから辞書検索
- 実は、ターミナルのコマンドラインからも辞書.appで検索可能である。
$ open dict://検証
- この方法の素晴らしいところは、前回使った辞書を継続して使用するところ。
- Spotlightの辞書検索では、毎回辞書.appの優先する辞書にリセットされてしまうが、
- open dict://なら、一旦「すべて」を選択しておけば、次回から「すべて」の辞書が検索対象になっているのだ。
- do shell scriptを利用すれば、AppleScriptとも簡単に連携できる。
do shell script "open 'dict://検証'"