徹底的にエアコンを掃除する

もうすでに7年間、エアコンは壊れることなく稼働してくれている。(ありがたいことです。お疲れさん。)でも、去年の夏あたりから、冷房の時のあの不快なカビ臭さが気になっていたのだ。マニュアルに載っているお決まりの掃除では改善の気配はない。そこで、自分ができる限りの掃除をしてみることを決意し、本日、作業に取りかかったのであった...。

エアコン仕様

  • 2003年製 三菱ルームエアコン(MSZ-ZXV40KS-W)
  • 室内総重量:13kg
  • 定格電圧:200V
  • 定格消費電力:1.35kW

基本

  • まず、マニュアルに解説されているレベルの部品はすべて外した。
    • 前面の丸洗いパネル
    • 上部パネル
    • 埃フィルタ(網状のフィルタ)
    • 空気清浄フィルタ(スポンジ状のフィルタ)
    • プラズマユニット
    • 上下のフラップ

外枠

  • 上記の部品をすべて外した状態でもなお、熱交換器の周囲はプラスチックの枠で覆われており、限られた部分しか清掃できない。
  • そこで、吹き出し口左右の隠しネジを2箇所外してみる。
  • すると、外枠全体がカパカパ動かせる状態になり、かなり外れそうな雰囲気だ。
  • まずは、簡単に外れるところからどんどん外す。
  • 最初、左右の小さなコーナーカバーを外した。
  • 次に、大きな外枠の下部中央の爪を外す。
  • 後は、上部の爪が引っかかっているだけなので、潔くガバッと引くと、呆気なく外枠全体が外れた!

埃まみれ・カビまみれ

  • 以下、外枠を外して、ほぼ熱交換器が露出した状態。

  • 今まで手が入らなかった部分も何とか掃除できそう。
  • 外枠の内側には7年の間に積もりまくった埃が、たっぷり溜まっていた。
  • そして、予想はしていたが埃の繭で包まれた乾燥したゴキブリも1匹出てきた。


  • ちなみに、左右のフラップは完全には外れないが、90度回転させて、吹き出し口の端に寄せることができる。
  • そうすれば、吹き出し口に付着した埃やカビを拭き掃除できる。
  • また、送風するファンにも触れるので、地道に少しずつ回しながら水拭きしてみた。

  • 右側の簡単には取り外せそうもないプラズマユニット周辺には特に埃が溜まっていた。
  • プラズマユニットの部分は、埃フィルターで覆われない設計だからかもしれない。


  • 熱交換器は、意外と湿っている。(下の方はびっしょり濡れていた)
  • 冷房で冷やされ、結露するためと思われる。(冷たいコップの周囲に水滴が付くのと同じ)
  • その湿気と真夏の高温によって、例外なくカビが発生する。
  • それが嫌な臭いの主な原因だったりする。
  • 喫煙者が居る場合はタバコのヤニも付着する。臭い問題はさらに深刻。



  • とりあえず、掃除機で吸える埃は、とことん吸った。
  • 吸い込めずにこびり付いた埃は、指で擦ったり、水拭きした。
  • 但し、壁側の埃は掃除機で吸うだけに留めた。
  • 擦ったり、水拭きした時に剥がれた埃が、熱交換器と本体の隙間に落ちると、さらに状況が悪化しそうな気がしたので。
  • 最重要課題は熱交換器に付着した埃やカビを掃除することだと考えた。
  • その他の部分に付着した埃はそれほど悪影響を及ぼさないと想像した。
  • 問題の熱交換器だが、湿った埃はべったりと付着して、掃除機で吸い取ることはできなかった。
  • 試しに水拭きしてみるが、熱交換器の細かな目地に入った埃までは拭き取れなかった。

ガムテープ作戦

  • そこで、ガムテープの粘着力で掃除することを考えてみた。
  • ガムテープを適当な長さに切って、熱交換器の汚れたところに貼り付け、剥がしてみる。
  • しかし、若干の汚れは付着するものの、期待していた隙間に詰まった埃までは粘着してくれない。
  • そもそも、湿ったものに対しては、ガムテープの粘着力は相当弱い...。

水洗い作戦

  • 埃まみれの熱交換器を前にして、途方に暮れていた。
  • Web検索してみると、業者のエアコンクリーニング、水の高圧洗浄を売りにしているところが多い。
  • しかし、家には高圧洗浄の設備もないし、飛び散る水をうまく回収する技もない。
  • エアコンの構造を観察してみると、熱交換器は一つの大きな受け皿の上に載った構造になっている。
  • その受け皿には排水ドレンが接続されている。
  • 結露した水はその受け皿に落下して、最終的には排水ドレンから室外機の近くに排水される仕組みのようだ。
    • よくあるエアコンから水漏れが発生する現象は、排水ドレンが詰まって、受け皿から溢れた水が滴るのが原因のようだ。
  • 高圧洗浄でなくても、少量の水で洗浄してその受け皿に落水すれば、自分でも水洗いは可能かもしれない。
  • しかし、単に水をかけただけでは、こびり付いた埃は落ちそうもない。「ブラシで擦る」必要がありそう。

歯ブラシ作戦

  • 「ブラシで擦る」で「歯ブラシが」閃いた。
  • コンパクトなヘッドは、細かな隙間の奥まで届いて、意外と使いやすそう。
  • 実際に汚れた部分を擦ってみると、水をかけるまでもなく、毛先に埃が絡み付いてうまく落ちる!
  • 面倒くさそうな水洗い作戦はやめて、歯ブラシで擦り、毛先の汚れを拭き取る作戦に変更した。
  • 但し、巨大な熱交換器に対して、歯ブラシのヘッドは余りにも小さ過ぎる。
  • 汚れが酷い部分を重点的に、擦っては拭き取る作業を地道に1時間ちょっと頑張ってみた。

成果

  • よくあるエアコンクリーニング業者のようにピカピカの状態にはならないけれど、それでも埃まみれの時よりはマシ。
  • どうせピカピカにしても、再び使うほどにすぐ汚れてくるのだし、潔癖過ぎる必要はないと思った。
  • それよりは、苦労と費用最小限で、程々の清潔さを定期的に維持できる技を持っていた方が良さそう。
  • 再び組み上げて、フィルターのリセットスイッチを押す。早速、エアコンの試運転をしてみる。
  • 以前は...
    • 冷房を入れて5分くらいはカビ臭さを嫌って窓を閉めずに換気していた。
    • 窓を閉めてからも、若干残るカビ臭さが不快だった。
  • 現在は...
  • 運転直後の最初の吹き出し(10秒くらい)に若干のカビ集が漂うくらいで、最初から窓を閉め切ってもほとんど気にならない。

カビ臭さは激減した!

  • さらに、同じ温度設定でも、冷え具合が良くなったように感じた。
  • 目詰まりしていた埃を徹底的に落としたので、熱交換器の効率が良くなったのかもしれない。

冷え過ぎるので、0.5度設定温度を上げた!

余談

地元の幼稚園来の友人であり、エアコン取り付けの達人曰く...

    • ザリガニ:「エアコンの出張クリーニングって、どれくらい綺麗になるの?カビ臭さ消えるかな?」
    • 幼なじみ:「取り付けたままだったら、ほとんどダメだね」
    • ザリガニ:「えっ?汚れ落ちないの?高圧洗浄でもダメなの?」
    • 幼なじみ:「落ちないね」
    • ザリガニ:「じゃあエアコンて、結局掃除しても無駄なの?自分のエアコンはどうしてるの?掃除しないの?」
    • 幼なじみ:「家のは一度取り外して、オーバーホールしちゃってる」
    • ザリガニ:「えっ?オーバーホール?」
    • 幼なじみ:「一旦フロンガス回収して、壁からエアコン外して、分解して洗浄。でも、高圧洗浄じゃなくて水道指圧洗浄だけどね(笑)」
    • ザリガニ:「なるほど」
    • 幼なじみ:「取り付けたままだと、壁側や奥の隙間にはどうしても埃やカビが残るよ。バラしちゃうのが手っ取り早いし、確実」
    • ザリガニ:「そうか、自分で取り付けてるんだから、外すのも簡単だよね。技術がある人はいいな」
  • 実際にエアコン取り付けをしている人が言うと説得力がある。
  • 確かに、自分でエアコンの外枠まで外して、熱交換器が剥き出しになっても、受け皿側の下部や壁側の方は掃除しにくい。
  • 特に、受け皿側の熱交換器は常に湿っていて、カビ臭さもそこから強く漂っている。
  • 徹底的に掃除するなら、やはりオーバーホールしてクリーニングが最善の手段かも。

来年は夏前に、一度オーバーホール洗浄をお願いしようかな...。